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「第34回シールラベルコンテストラベル」結果発表

2024.11.01

日本印刷産業連合会会長賞は精英堂印刷(東北協組)、泣Rーワシーリングが受賞

当連合会は10月11日(金)「第34回シールラベルコンテスト」の結果を発表した。
同日開催の第66回年次大会・神奈川大会(ホテルニューグランド)にて発表・表彰式を行った。
同コンテストは6月5日から7月17日を応募期間として開催され、全国の組合員・会友から、59社112作品(昨年59社98作品)の応募があった。このうち応募に際して特別な制限がなく技術・デザイン両面を評価する自由課題には43作品(昨年27作品)、連合会の技術・特許委員会が用意した版下データを用いてレタープレスの技術を競う規定課題の平圧部門は25作品(昨年27作品)、同輪転部門への応募数は44作品(昨年44作品)だった。
同コンテストの第1次審査は、7月26日(金)全日本シール印刷協同組合連合会3F会議室において、技術・特許委員9名、連合会田中会長らが参加して行われた。
同審査会では、最初に鶴田委員長から審査基準の説明があって、「基本技術点」「応用力」を審査・採点して上位22作品(規定課題上位2作品を含む)を選んだ。
第2次審査は、8月2日(金)東京・上野精養軒において、一般社団法人日本印刷産業連合会3名、全日本シール協賛3名、計6名を審査員として招き開催した。
審査員は、第1次審査会で得点上位の自由課題20作品に、印刷技術やデザイン等を評価して最も優秀と思われる作品を1つ(5点)、優秀と思われる作品を3つ(各2点)選出した。その後、第1次審査の得点に第2次審査の得点を加算して第1位が一般社団法人日本印刷産業連合会会長賞と規定課題第1位が一般社団法人日本印刷産業連合会会長賞、第2位と規定課題第2位が全日本シール印刷協賛会会長賞に決定した。
この結果、日本印刷産業連合会会長賞には精英堂印刷梶i東北協組)と、規定課題の第1位(平圧若しくは輪転の1位で得点の高い方の作品)を選出し、有限会社コーワシーリングが受賞した。

第34回シールラベルコンテスト応募状況(確定版)

応募社数 59社(59社) 作品数 112作品(98作品)
自由課題 43作品(27作品) 規定課題 69作品(71作品)
平圧25作品(27作品)
輪転44作品(44作品)
北海道 1社 東海北陸 7社
東北 4社 京都 6社
正札 15社 大阪 11社
ラベル 2社 九州 10社
神奈川 3社    

(  )は昨年値

第34回シールラベルコンテスト講評

規定課題(平圧)講評

本年度の平圧の規定課題はキャストコート紙に銀・茶・黄土の特色3色のデザインでした。
どの色も見当精度がシビアなデザインでとなっていました。
銀の印刷は、グラデーションがあるデザインでしたが、グラデーションが格子状の罫線に囲まれたデザインであったためか、印圧が適度に分散され、どの作品も比較的グラデーションはきれいに表現出来ていた印象です。
見当精度には、皆さん苦労をされたことと思いますが、どの作品も比較的高い精度で出品されていました。
各作品において、差が感じられたのは、銀の印刷では、グラデーションの切れ際ではなく、中間部を含む全体的な濃度感に差を感じました。
その差は、インキ量や印圧のバランスが大きな影響を与えます。
また、茶と黄土の特色に関しては色調を合わせることはもちろん、インキを平滑に、サラッと乗せることが重要で、入賞作品はいずれもそのあたりがうまく再現出来ていました。
その中でも、最優秀の得点を獲得された作品は、グラデーション、色調、インキのノリ、見当、画線のシャープさ、どれをとっても最高の品質で、群を抜いたとても素晴らしいでした。

規定課題(輪転)講評

本年度の輪転の規定課題は、透明PETに、白+CMYプロセス3色の合計4色のデザインでした。
ターゲット見本はオフセット間欠輪転印刷機で印刷されたもので、白ベタの濃度がしっかりと濃く表現されていました。
プロセス3C部分関しては、通常の凸版印刷で印刷すると、マージナルゾーンの影響、もしくは製版方法(トーンカーブの調整など)の影響か、生データのまま製版した版で印刷すると色調が合わないといったこともあったかもしれません。
そのあたりは、毎年同じですが、製版データの再調整やインキ濃度の調整などで、ターゲット見本に近い色調に修正する必要があります。
デザインとしては、とにかく見当精度がシビアで、間欠輪転方式の原紙搬送では無理があるのではないかというデザインでしたが、比較的皆さんしっかりと見当を合わせて出品されていました。
各作品において差を感じたのは、白ベタの濃度やベタのノリ、プロセス3C部分の色調でした。
白を盛りすぎると、プロセス3C部分の色調やインキのノリを再現するのが難しく、適正なインキ量で白ベタを綺麗につぶす必要がありました。
プロセス3C部分は、インキの濃度調整や製版の修正によっても差が出るため、そのあたりのノウハウを持っていることが重要となります。
入賞作品は、印圧、インキ量、見当、ベタのノリ、製版など、いずれもバランスよく表現出来ていました。

自由課題講評

作品傾向としては、美麗な印刷に、特殊なニスやエンボス、箔押しなど複合的に加工を施したきらびやかな酒類関係のラベルの出品が多く見受けられました。その傾向は、長らく続いており、デザインは違えど、毎年同じような作品が多いなぁと感じています。
世界ラベルコンテストでは、様々な印刷手法ごとに、酒ワインラベル部門がカテゴライズされており、世界ラベルコンテストの入賞を狙うなら、酒類以外の商品向けのラベルで出品されるのをご一考いただければと思います。
本年度は、平圧印刷部門の出品が1作品しかなく、自由課題で入賞を狙うならねらい目の部門なので、ぜひ出品にチャレンジしてみてください。
世界的には、デジタル印刷部門への注目度が高くなっています。本年度より、デジタル印刷部門のカテゴリーが増えたこともそれを物語っています。デジタル印刷ならではの表現や機能を有したラベルで、見当精度の高い印刷であれば、世界ラベルコンテストでも高い評価を受けることができることでしょう。
また、環境にやさしく印刷品質が安定しやすい印刷方式として、世界的にも注目の高いフレキソ印刷による出品が少ないことは、少しもったいないように思います。
アイデア開発部門の作品は、毎年見るのを楽しみにしており、我々審査員をあっと驚かせるような作品が今後も多く出品されることを期待しております。

日印産連会長賞 作品303 Bオフセット印刷部門

清酒のラベル。1工程で印刷されており、白+プロセス4色とエンボスOPとUVニスによる疑似エンボス加工が施されたラベルです。
白抜き部分の見当精度がシビアでかなり苦労されたのではないかと推測されます。
プロセス4C部分の製版は、FMスクリーンで表現されており、重厚なデザインの中にもやわらかさを感じることが出来ました。
このデザインのラベルをAMスクリーンで印刷した場合、本作品とどのような違いが表れるのか、見比べてみたいものです。
また本作品は、水なしオフセット印刷で印刷されています。ニスの印刷による影響で、差がわからないかもしれませんが、こちらも、通常の水ありのオフセット印刷で印刷したらどのように変化が生じるのか興味があります。
印刷の表現、疑似エンボスの表現、消銀ネーマの素材そのもの、隠し文字による表現など、様々な手法や知識、表現力が駆使されており、重厚なデザインに光による見え方の揺らぎなど、様々な要素が見事に融合された素晴らしいラベルです。

協賛会会長賞 作品408 C複合、ホットスタンプ及びエンボス

こちらも清酒ラベルで、3工程で印刷されています。
1工程目が、ホイル紙に白+オフセット4C
2工程目が、ツヤニス+リオトーン
3工程目が、エンボス加工と抜きになっています。
ラベルを一見していただいたらわかる通り、非常にきらびやかで目を引くデザインになっており、当該ラベルが貼付されたお酒の瓶が店頭に並んでいたら、やはり手に取ってみたくなるような素晴らしいデザインのラベルです。
こちらの作品も、ホイル紙の素材、ニスやリオトーン、エンボス、箔など様々な要素で光による見え方の変化をうまく表現しています。
ラベル左側の墨ベタ部分は、濃度を補うためにリッチブラックで印刷されており、そのあたりはそつなくされているなという印象です。
本作品は、リオトーン・エンボス・箔押しなどがバランスよく表現されており、技術の高さを感じることが出来ました。







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