世界ラベルコンテスト2024
同審査会では、JFLPから派遣されたリンテック株式会社常務取締役の吉武正昭氏ら6名の審査員によって、カテゴリー1から順にカテゴリー24まで審査を行い「サンプル配布と説明」「各審査員からのコメントや指摘」を経て「審査員全員の合意」によってそれぞれの結果が決まった。
JFLP(日本)からは次の6社6作品が入賞した。
最優秀賞
クラス4・タカラ
このラベルはフレキソ印刷を用いて、以下の順序で印刷加工されています。印刷:ダイカット:ラミネート:印刷:ラミネート:ダイカット:裏面ダイカットと、これらが一工程で実現されました。このラベルは二層構造で、外側のラベルを剥がすと、ライナー付きのもう一枚のラベルが内側にあり、取り外すことができます。これはボーナスもしくは収集用ラベルとなるほか、表面保護加工が施されているため、内側のラベルが店舗で盗難されることを防ぎます。
クラス7・九州クラフト工業
5色で印刷され、銀色のコート紙が使用されることで、最終的なイメージに特有の明るさが加わっています。ラベルを見て人々がうなぎを食べたくなることを意識しています。ラベルの明るい部分と暗い部分で、印圧のコントロールに特に注意が必要でした。白い文字の見当合わせも非常に精密に行われています。
クラス16・精英堂印刷
銀色のPET基材に5色のオフセット印刷が施されています。このラベルの背景には、昼夜のサイクルと時間の経過による熟成の過程が描かれています。非常に精細なダイヤモンド模様の反転によってきらめく効果が生み出されており、特定の角度から見ると「Tayutafu」の隠れた文字が現れる仕掛けになっています。金色の太陽と月は、反転印刷の上に透明なラッカーを重ねることで表現されています。
クラス24・カミイソ産商
このラベルは、4色のオフセット印刷に加え、箔押しとニスを一度の工程で仕上げています。リンテックの和紙と村田金箔のOGN6ゴールドが使用され、剥離可能な接着剤が施されています。用途としては、折り鶴や箸置き、コースターの作成、日本風のアクセサリーの装飾などに利用できます。最大の課題は、滑らかで自然なグラデーションを再現するための箔押しと、正確な検討合わせを保つことでした。
審査員特別賞
クラス6・大槻シール印刷
5色で印刷されたこの小さなラベルには、表面に複雑な模様の厚盛りニスが施されています。事前に印刷された「和風」のマットなクリア基材にニスを印刷することで、疑似的な繊維効果を表現しました。紙の透明性により基材が透けて見えるため、一種の「シール」効果が生まれています。
クラス11・三共シール
「三つ目」を表現した、色鮮やかで印象的なラベルです。「MITSUME」とは、自身の目、相手の目、そして第三の目の3つの目を表現しています。紙基材に4色印刷とラミネートが施されています。このラベルは、見当合わせが非常に正確で、背景の色も均一なベタで再現されています。